この時期のキャンプと切って離せない話題が虫対策である。
蚊に刺されてかゆーいで済めばいいんであるが,蚊は感染症を媒介するからマラリアやらデング熱やら日本脳炎やらのリスクがあるし,ブユに咬まれると結節性痒疹 (ようしん) に年単位の長期間悩まされ続けるかもしれない。
東京都感染症情報センター » 蚊媒介感染症 Mosquito-borne Infection
そんなリスクを危機的に受け止めたのが第二次世界大戦中の米軍である。
ジャングル戦で虫ヤベーじゃんということで,1944 年に米農務省の研究者が米軍のために,ディートという虫忌避剤を開発した。
時は流れて 2016 年 6 月 15 日,ここ日本でもディート 30 % の虫除け剤が医薬品および防除用医薬部外品として認可されるようになって,それまで医薬品でも Max 12 % だったのに比べるとすごい効くと話題になったりしたんだな。
で,わたしは思った。ディート 100 % ならもっと効くんじゃない? と。
お盆の連休には水辺が近いキャンプ場に行く予定がある。虫に悩まされる未来しか見えない。
ポチった。
11 日間ほど経ったら届いた。
実際にはディートは 100 % でなく 98.1 % である。些細なことだが。
気をつけなければいけないのが,もともと軍用ということで,リスクについては割り切っている。
つまり,ヤバいウイルス性感染症よりもヤバくないデメリットには目をつぶろう,と。
使用上の注意
ディートを用いた製品
使用に際しては、アメリカ疾病予防管理センター (CDC) では次のことを推奨している。
飲んだり吸入したりしないよう注意が必要。
特に乳幼児に対し使用する場合は手のひら、顔(特に目、口)を避ける。
乳児は、大人の手のひらで薄く延ばし、これを塗る。
子供同士で虫よけ剤を塗ったりスプレーしたりさせない。
衣服へ塗る場合、内側(皮膚に直接触れる部分)へ塗布しない。
長時間塗ったままにしない。子供で約4時間、大人で約8時間程度を目安とする。さらに長時間の使用が考えられる場合は、濃度の低いものを使用するか、薄く塗る方法をとる。
帰宅後など、昆虫に接触する機会から離れた場合は速やかに石鹸などを使い、洗い落とす。
虫よけ剤は子供の手の届かないところへ保管する。
夏場など、日焼け止めと併用する場合は、日焼け止めを最初に塗りその上に虫よけ剤を塗る。
さまざまな屋外での作業、海外で疾病に感染する可能性が高い場合などに対してはディートを製造しているメーカーは次のことを推奨している。ディートの濃度5%では約90分、100%では10時間虫よけ効果が持続する。従って「繰り返し」塗る必要がある。
製剤中のディート濃度は日本では最高で30%である。(国によっては80%以上のものがあり、これを脚につけたら車のシートを溶かす可能性のあるレベルである)。ディートは多くのプラスチック、レーヨン、皮革に影響を及ぼすが、綿、毛糸(羊毛など)、ナイロンには影響を及ぼさない。
Cite: wikipedia:ディート
結果として運用にはかなり気を使うことにはなる。
例えば、これを付けた手足がテントやチェア,シュラフに触れるとまずい。溶ける。
あと粘膜や近い部位への塗布は避けた方がよさそう。
念のため,家族用にディート 30 % の虫除けも購っておいた。
いま考えているのは,人体に対しては肘の内側,膝・すねに塗布する。
あとは,とりあえず植物への加害性は無さそうなので,テントの出入り口周辺の地面に一吹きしてみる。
これでどんな結果が得られるか実験してみよう。